以前訪問した岐阜のお客様に、
「顧客管理はエクセルを使用しています。マクロを使い効率的になりました。」
と、ドヤ顔で言われました。
ITに精通している人なら、誰でもこの発言に危うさを感じるはずです。
未だ地方に蔓延する「エクセル神話」きちんとリスクを把握しましょう。
- エクセルの利点
- エクセルの弊害とリスク
- なぜ、エクセルを使いたがるのか
- 使おうCRMツール
エクセルの利点
エクセルの利点とは何か。
それは、エクセルは究極のカスタマイズ性を誇ることです。
また、VBAを駆使すれば、ぱっと見きちんとした「システム」を作ることが出来るのです。
入力制御もできます、自動化も出来ます!!自社色にカスタマイズすることも可能です!!
そして、安価でもあるのです!!!!!!
これだけ見れば、最高やん!!と思うと思います。
ただ、よーく考えて見てください。
・マクロが壊れた
・アップデートの都度止まる
・誰かが、ファイルを消してしまった。。
エクセルで苦労した経験、何かありませんか?
エクセルの弊害とリスク
実際私も昔はエクセル信者でした。マクロを覚え、複雑な式を組み合わせ、ショートカットキーを駆使し、「効率化」をたくさん行なっていた覚えがあります。
もちろん、部分的な効率化を行うことに成功しました。
ただ、それだけなのです。
部分的効率化のオンパレードを会社で実践してデジタル化を推進した気になっていないでしょうか???
社内のエクセル化のリスクは部分最適化とそれを賞賛する文化が形成されてしまい、真のデジタル化を推進するブレーキとなるだけではありません。
その他にも以下の代表的なリスクを生み出します。
- 独自フォーマットを作成する時間と労力
- 作成したフォーマットを管理・保守するリスク
- リレーション(関連)を張ることが困難で多面的な分析に不向き
- 乏しい、リアルタイム性
特に注意したいのは、②と③です。
誰かが作ったフォーマット。
壊れたら誰が直すのですか??(②の話)
そう、特にVBAなどを駆使して作り込んだものは、
基本的に作成者くらいしかメンテナンスできません。
その人はずっと会社にいますか?
辞めるたり、病気をする恐れはないですか??
出来たとしても、コードを読み、エラーを修正する。手間の連続です。。。。
③については、他のシートや他のファイルから項目を参照し、まとめ表を作成しているケースがあります。
これは本当に危険です、大事なデータであれば尚のこと即座にやめましょう。
・エラーが生じます
・ファイルが重くなります
・管理に限界があります。(いつか誰かがファイルを消してしまいます。)
顧客データは企業の宝物です。杜撰な管理は不幸を呼びます。
なぜエクセルを使いたがるのか
これは、簡単です。
- エクセルのリスク学習していない
- 安いと思い込んでいる(無駄な手間をかけることが仕事だと思っている)
- エクセルしか使えない
- エクセルを使えることを優位性としている社員がいる(たまにですが、、)
エクセルは、表計算ソフトです。
何かを計算するには非常に良いソフトだと思います。
ただ、CRM(顧客関係管理)には、不向きです。
「社長。そんなのエクセルで出来ます。私が作ってご覧に入れましょう」
という、社員には注意しましょう。
エクセルを知っている人ほど、実はエクセルのリスクも把握しています。
何かしら思惑があります。
エクセルが使えれば、CRMツールなんて普通に使えます。
名刺情報、訪問履歴、商談履歴、問い合わせ情報。
これらを保守性が乏しく壊れる可能性があるソフトで管理することはお客様にとって大変失礼ではないでしょうか??
使おうCRMツール
エクセルのリスクを理解し、どうしてもお金がないのであれば、エクセルでも仕方ないと思います。ただ、どこかで移行しましょう。企業をバイアウトする際も、買う側から顧客情報が整理されているか否か、顧客情報を社員に持ち出されない状態になっているか否かは見られます!!
実際にM&Aに関する交渉の場で、私自身が相手方企業にこの点のリスクをかなりしつこく追求いたしました。これから買う企業の顧客データが整っていなくて、企業精査できますか??もし買った企業の顧客データが持ち出され、他社で利用されるとなったらどうなりますか?
顧客管理には、必ずCRM専用ソフトを使いましょう。
そのために専門家されたソフトがあるのです。
最近のソフトは、多くのデータやアプリと連携できるようになっており、情報の一元化には大変向いています。
情報の一元化を行えば、業務効率は格段に上がります。